5月30日(火)、衆議院第一議員会館で行われた自由民主党たばこ議員連盟臨時総会へ出席しました。
冒頭で同議連会長として挨拶した内容は以下のとおりです。
「本日お集まり頂きました団体は、全国たばこ販売協同組合連合会、全国たばこ耕作組合中央会、業界それぞれの代表の方々に来ていただいています。販売協同組合連合会の各県の代表の方々もご出席をしていただいております。今回の受動喫煙防止に関する取り組みについては、既に昨年来、皆様にはご心配をかけながら今日まで経過をして来たわけです。
ここにおいでの報道陣に申し上げた上で、できるだけご理解いただきたいのは、これは面白おかしく暴露的なことでやるテーマではないのです。元々、この議連は色々な角度からの検討課題として肝に銘じてきている。まず、第一に葉たばこの生産から製造、販売に至るまでの様々な産業連関の中で生活の糧を得ておられる方々がいるという大きな背景が厳然たる事実です。
もう一つは喫煙を愛好する方々、健康に悪いと言われながらも、やはり嗜好品としてのほっと一服がストレス解消の一助としての面があり、その愛好家もいらっしゃる。一方で受動喫煙はおろかたばこを聞いただけで嫌だという方々もおられるということを十分に我々は頭に入れておかなければならない。
それと同時になによりも伝統的に財政物資としての位置づけがある。特に地方財政においては、今、喫煙本数も減ってきましてかつてほどの税収ではありませんが、それでも地方たばこ消費税が一兆一千億円あります。そしてその九割近くが市町村に配分をされている。大体どこの市町村においても税収の中の三番目に大きい規模になっている。例えば東京の場合だと約一千三百億円弱が東京都に入っております。東京都のみなさんもいろいろ条例の話もありますが、頭において対応される必要があるのではないか、特に交付税で補填されない不交付団体でありますから、これが大幅に減ったら純減となるはずであります。そういったことを念頭に入れながら議論を進めていただきたいとも思うわけです。
色々な角度はありますが、我々は決して受動喫煙のための法案を政府が出そうとするのに反対している訳では全くないのです。最初から我々は欲せざる受動喫煙、望まない受動喫煙をいかに効果的に、効率的に防止していくのかということを基本に考えて来ました。どこでもたばこをスパスパと人構わずなんてことを主張している訳では全くない。喫煙する人はそれなりのマナーをしっかり守ってもらわなくてはいけない。一方でやはり胸を張って吸える場所も作ってあげなきゃいけない。どういう風に折り合いをつけていくのかいうことをやっていかなきゃいけない。そういったことを我々は念頭において、欲せざる受動喫煙、望まない受動喫煙をいかに防止していくかを基本として我々は政府の案、厚労省の案に対しては対案を作ってきた訳で、その後の経過はご案内の通りであります。
このままでは党の部会においても政府の原案はこてんぱんにといっていいぐらいに、圧倒的に大きな反対論の中でどうにもこのままでは部会をこれ以上何回開いても同じだという現実かあり、放っておく訳にはいかないということで茂木政調会長は党としてどうするかということで間に入ってまとめたいという話でありました。それで関係者が集まって、我々は対案からかなり思い切った妥協の提示をしたところでもございます。それを基に自民党案の骨格が出てきた訳で、それを政府の塩崎大臣と折衝していただいたけれど、残念ながらもの別れという状況に今日なっているという訳です。その後、何の連絡もないという状況です。
会期末は近づいている中で、この取り扱いがどうなりますかはまだ全く見当がつかないということであります。我々も事態がどういう風になるかわかりません。しかしこの問題が面白おかしく扱われないよう、真摯な議論を積み重ねてここまでやってきているんだということは議連の先生方のご意見を頂きながら今まで進めてきたという経緯を鑑みながら丁寧に進めていきたいと思っている訳ですので、ご協力のほどよろしくお願い致します。」